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放射線から身を守る 放射線被曝の甲状腺への影響予防にヨウ化カリウム


すぐ近くに潜む危険、もしもに備えて

1999年9月30日に起きた茨木県東海村での臨海事故は、放射能漏れの怖さを浮き彫りにし、青森県に住む私たちにも大変大きな衝撃を与えました。もしも六ヶ所村を中心とした原子力施設で大事故が発生した場合、半径100km以内に入る弘前近郊でも汚染の可能性は否定できません。


汚染のしくみ

原子力施設の事故では、放射性ヨウ素、セシウム、ストロンチウム等種々の放射性物質が環境中に放出されると言われています。この中で、放射性ヨウ素は放出される割合が最も多く気化しやすいため、広範囲の地域を汚染し、呼吸により体内に取り込まれます。また、地上に落下した放射性ヨウ素が、野菜、牧草を汚染し、食物連鎖を通じ牛乳も汚染され、野菜、牛乳を通じて人体へ放射性ヨウ素が移行します。人体に入った放射性ヨウ素は、甲状腺内にて濃縮・蓄積されるので、まず甲状腺への放射性ヨウ素の取り込みを制限することが、命を守る上で重要となります。


甲状腺

甲状腺は喉仏の下にあり、蝶々のような形をした臓器です。甲状腺ホルモンを作る所で、その原料にヨウ素が使われているのです。ここに放射性ヨウ素が蓄積されると、甲状腺組織の中で放射能を放出し続け、その結果、甲状腺障害が起こり、晩発性の障害として、甲状腺機能低下症や甲状腺癌などを引き起こすとされています。

これらの障害を防ぐために、被曝する前に放射能を持たないヨウ素を摂取して甲状腺をヨウ素で飽和させておくことで、放射性ヨウ素を摂取しても甲状腺に取り込まれなくなり、予防的効果が期待できます。


自己防衛のためのヨウ素剤



[いつ飲むの?]

投与する時期に大きく依存すると言われ、表に示すとおり被曝直前に摂取した時に効果が最大で、時間が経過すると効果は薄くなります。

投与時期 ヨウ素131防止率
被曝24時間前投与 約70%
被曝12時間前投与 約90%
被曝直前投与 約97%
被曝1時間後投与 約85%
被曝3時間後投与 約50%
被曝6時間後投与 防止できない

[どのくらい飲むの?]

1歳以上〜成人でヨウ化カリウム丸2錠(ヨウ素として100mg)を24時間ごとに、できるだけ食後30分に服用する。
1歳未満の乳幼児は1錠(ヨウ素として50mg)を24時間ごとに、錠剤をつぶして粉末にし、ミルク、シロップ、ジャムなどと混ぜて飲ませる。

[服用期間は?]

少なくとも3日間は服用し最長で10日間、 1000mgを超えない量で服用する。


[副作用は?]

副作用としては、発疹などのアレルギー症状、胃痛、下痢、吐き気などの消化器症状、甲状腺障害(腺腫・機能失調)などが起こることがありまいすが、一般には短期間で用法用量を守っていれば副作用が発現しないとされています。


[相互作用・使用上の注意]

ヨウ素に過敏な方、肺結核の方は飲むのを避けてください。また、甲状腺に障害のある方、カリウム保持性利尿薬・カリウム含有薬・リチウム含有薬を飲んでいる方は、あらかじめかかりつけの医師に相談してください。
妊婦さん・授乳中の方には、この予防量では特別な配慮はいらないと言われていますが、胎児・母乳中にも移行するので、事故の危険性を判断した上で服用してください。

[参考]

日々摂取する食物中で、ヨウ素含有量の多い食品(食品100g当たりのヨウ素量mg)

こんぶ 166mg
ワカメ 10mg
味付けのり 7.5mg
青のり 6.2mg
いわし 0.27mg
さば 0.25mg
ぶり 0.19mg
たい 0.04mg


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